『甲陽音楽学院』(以下甲陽に略)は、創立30周年。そもそもプロのプレイヤーが自分のテクニックや知識をブラッシュアップさせることを目的とし、1980年に設立された学校だ。その後さまざまな学科を開講し、多くのプロミュージシャンや講師、サウンドクリエイター、エンジニアなどを輩出し、卒業生のレベルの高さは業界からも高い評価を得ており、現在は神戸と名古屋に校舎を構え教育を行っている。
日本最大の交換単位数でバークリー音楽大学へ編入留学
甲陽を語る上で重要なのは日本でも数少ないバークリー音楽大学インターナショナル・ネットワークの加盟校のひとつであるという点。バークリーで認定される単位の全てをここ甲陽で取得することができるのだ。またバークリーのディプロマコースで卒業に必要な96単位の半分を取得した上での留学もOK。例えば甲陽で2年間、バークリーで2年間の履修を行なう「2+2」というシステムもあり、最短2年でバークリー音楽大学を卒業することもできる。さらに留学希望者は甲陽で開催される「バークリー入学オーディション」を学内で受けられ、成績優秀者には奨学金が授与される。また通常、バークリーでは一般の入学希望者はこのオーディションの受験が義務付けられているが、甲陽生はこのオーディションが免除されるという特権もあり、甲陽からは毎年20名以上の留学生を送り出している。もし「日本国内はもちろんのこと、世界に通用する音楽のチカラをつけたい」と考えているのなら、この甲陽を外すわけには決していかないはず。
マンツーマンをはじめとしたレッスン。1人1人に応じたキメの細かい内容
甲陽では楽器の演奏技術、音楽理論、音響やコンピューターの知識などの基礎力はもとより、音楽人としての総合力、創造力を養うことを第一の目標とし、「総合的な音楽力の向上とオリジナリティの確立」を実現できるよう、提携校であるバークリー音楽大学のノウハウと最新情報を採り入れた独自のカリキュラムを展開し、質の高い音楽教育を実践している。
カリキュラムは基礎力と個人実技の向上を目指す主専攻・主専攻ゼミ、レベルに応じた理論・教養系科目、バンド単位のアンサンブルやコンサート、音楽のヴォキャブラリーを増やすための副専攻や選択科目などで構成され、一人一人のレベルや音楽性、都合のよい時間帯を考えて個別に編成される。また主専攻と副専攻を合わせて週3回の実技ではすべてマン・ツー・マン方式を採用している点も見逃せない。
さらに一つの課題をこなすとさらに高度な課題が出される…という常にモチベーションをアップさせる刺激も豊富だ。さらに学費においても他校より低価格な上、奨学金や教育ローンなども充実している。
バークリーとのネットワークを活かした贅沢なセミナーも豊富に用意!
そのネットワークを活かし、海外からの来校ミュージシャンによる特別セミナーも頻繁に行われている。これまでフランク・ギャンバレ(g)、マイク・スターン(g)、アレン・ハインズ(g)、デニス・チェンバース(dr )、リンカーン・ゴーインズ(b)、デイブ・ウェックル(dr )、ヴィクター・ウッテン(b)、トモ藤田(g)、ボブ・ミンツァー(sax)…といった、世界的に著名なアーティストが多数訪れており、そのクリニックやセミナーは、年間50本以上も開催されている。
入学時の学生のスキルには当然個人差があるが、甲陽を目指す学生の多くは総じて志が高い。そして卒業時には目覚ましい進歩を遂げていることも珍しくない。これこそ甲陽の質の高さの証と言える。
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