来年で設立25年目を迎えるここ『フェルナンデス・ギターエンジニア・スクール』は、その名の通り有名ギター・メーカーである㈱フェルナンデスが直営するギター製作技術を学ぶためのスクール。ソリッド・ギターを学ぶ『製作本科』とアコースティック・ギターを学ぶ『アコースティック科』の2コースを用意しており、長い歴史の中で培ったノウハウのもと木工、電気、塗装、リペアなど、ギターの技術に関することを総合的に学習できる学校として広く名が知られている。
レッスン時間もたっぷり。納得いくまで学べる環境
フェルナンデス・ギターエンジニア・スクールでは本気でギター業界で働きたいと志を持つ方を対象としており、授業時間は平日9時から16時15分、補習時間は18時までとなっていて朝から晩まで製作に打ち込むことができる。また隔週土曜日、夏休み、冬休み等多くの補習日を設けており、自由に活用できるので、自分が納得いくまで存分にギターと向き合うことができるというわけだ。
製作本数は『ギター製作本科』においては2年間で8 本、『デタッチャブル」、『スルーネック』、『セットネック』の基本構造を網羅する。また『アコースティック科』では7本。2本のソリッドギター製作の後、『フラットトップ』2作品と『アーチトップ』製作が可能で、製作に必要な工具、教材費はすべて学費内に含まれており、入学後に別途で費用がかからないというのもうれしい限りだ。様々な木材(1 〜2ピース、アコースティックはすべて単板)が支給対象となっており、パーツは豊富な種類から自由に選ぶことができる。製作のための機材は色々あるが、「基本は自分の手で作り出すことが出発点。人間の持つ人の手でしか成し得ない、繊細な感覚を身につけてこそ職人への道が開ける」という信念にもとづき、丁寧なレッスンが行われているので、「これまで全く経験がない、知識がない…」という場合でもやる気を持ち、本気で学ぶ姿勢があれば全く問題はないとのこと。
世界最大の楽器の祭典NAMMショーへの視察にも行ける(学費に含む)
カリキュラムにおいては『木工製作』、『木工リペア』、『電気リペア』、『音響工学』、『ギター史』の5つを基本とし、さらに知識や技術の幅を広げる『アンプ、エフェクター製作』、『エンジニアズレクチャー』などの特別カリキュラムもある。また毎年の恒例となっている『ギター工場見学』、『アメリカ研修旅行』も続行中だ。とりわけ『アメリカ研修旅行』は毎年行われる『NAMM SHOW』の視察に加え、現地の楽器店にも行き、日本では味わうことのできない貴重な体験ができることから、好評を博している。
サポート体制も万全。就職にも有利。ギターと一生付き合える技術を!
フェルナンデス・ギターエンジニア・スクールの卒業生たちは各方面で活躍している。卒業後は製作関係、リペアマン、ショップスタッフ、ギターテクニシャン等の様々な分野のギターに関係する職に就くことが多い。一方ギターの製作/リペアの仕事はとても『やりがいのある仕事』であると同時に、とても厳しい業界でもある。2年間で多くの基礎能力を身につけ、楽器に対して今まで以上の強い思いを持って望まないと続けることができない。
「ギターが好き」、「ギターが作りたい」、その気持ちさえあれば、ここでの2年間は非常に有意義なものになることは間違いない。熱い思いを持っている人は是非一度スクール見学へ行こう。スタッフや在校生が皆で優しく出迎えてくれるはずだ。
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