特集・コラム

バンド・サウンド向上委員会 episode 1(4ページ目)

スピーカーを“良い音”で鳴らす方法、教えます
〜「良い音が良い演奏につながる」の巻〜

スピーカーを“良い音”で鳴らす方法、教えます

〜「良い音が良い演奏につながる」の巻〜

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chapter 4
“リファレンス”で耳を鍛えよう

紅谷さんの解説で、グラフィック・イコライザーのことや、調整の基本的な方法は理解できました。

しかし、ここで取材班はふと不安になりました。

最初に調整前の音を聴いたとき、取材班はそれを“良い音”と思っていて、“さらに良い音になる”ということがイメージできていませんでした(恥ずかしながら!)。つまり、自分の中に“良い音の基準”を持てていなかったわけです。これでは良い音を作ろうにも、どうしたらいいかわかりません。

そこで、どうしたら“良い音”を聴き分ける“耳”を持てるようになるのか教えていただきました。

「ぜひ毎日やってみてほしいのは、このPAシステムで、自分の好きな音楽を流してみることです。そして普段、自宅などで聴いているスピーカーやヘッドフォンで聴いている音に、グラフィック・イコライザーを使って近づけてみてください」

実はプロの方も、スピーカーなどの音をチェックするためのCDを持っているものなのだそうです。こうしたCDのことを、“参考にするCD”という意味で、“リファレンスCD”と呼ぶとのこと。

 

「ネットで“リファレンスCD” で検索するといろいろ出てきますが、まずは自分の好きな曲で構いません。大事なのは音楽を聴く時間を増やすことです。そして、自分でマスターEQをいじってみて  “もうちょっと高い音を出した方が気持ちいいかな” とか  “この辺りを上げると気持ちよく聴こえる” といった経験をたくさん積んでください。今日の設定をメモってもらって、僕が作った音と自分で調整した音を聴き比べてみてもいいと思います。この作業を皆さんでやっていくと、どんどんCDの音にも近づきますし、“自分たちの音” を作れるようになりますよ」

 

“自分たちの音”を作れるって、何だかワクワクしますよね。

「自分が気持ちいいと思える音をインプットした状態でステージに立つと、サウンドチェックのときに、そのバランスをPAの方に注文できるようになります。そうすれば、いつもと同じ音で演奏できるので、リラックスして実力を発揮できると思いますよ」

 

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HINT!
グライコだけの製品があります

“ミキサーにはマスターEQが付いていないものもあります。

そういう場合は、単体の製品として市販されているグラフィック・イコライザーを導入すれば、同じことが可能です。

ミキサーに搭載されているものよりも、より細かく帯域が分かれているものもあり、プロはむしろこういう専用の機材を使うことが多いんです。

下の写真はBEHRINGER DEQ1024というグライコ。今回使用したミキサーに付いているグライコよりも、もっと細かく周波数帯域が分かれています。各社からいろいろな製品が発売されているので、興味のある人はネットなどでチェックしてみましょう!。

 

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band_beniya.jpg【バンド・サウンド向上委員会 委員長】
紅谷亮次さん

ソウルでポップなバンド、Wabi_Sabiのベーシスト/DJをメインに活躍される一方で、レコーディング、ミックス、そしてPAまで手がけるエンジニアとしてもマルチに活動中。Glenn Music(グレンミュージック)代表。

Wabi_Sabi:http://wabisabi.dip.jp/
Glenn Music:http://www.glennmusic.jp.net/

 

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