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「音楽などの専門分野を学校で勉強するのは、高校を卒業してから」という考え方が、近年少しずつ変化しつつある。自分の好きな専門分野の技術を磨きながら高校卒業資格を取得する。そんなスタイルの学校が注目を集めているのだ。首都圏5ヶ所にキャンパスを構える通信制高校サポート校、渋谷高等学院もその1つ。ここでは、去る11月20〜21日に渋谷本校で行われた「第16回渋学祭」から、軽音楽部によるライブの様子をレポートしよう。
同学院には、修学旅行や体育合宿、ハイキングといった年間行事があるが、中でも毎年11月に行われる文化祭「渋学祭」は、専門分野の授業やクラブ活動などの集大成となる一大イベント。今年も2日間にわたって、専攻・クラス・部活単位での展示や模擬店などが並び、普通の高校の文化祭と変わらない雰囲気で盛り上がっていた。
軽音楽部ライブがスタート。この日は1年生から3年生まで幅広く出演。
そんな中、ボイスドラマやダンス、演劇といったパフォーマンス系の発表が行われる地下スタジオのステージでトリを飾ったのが、軽音楽部のライブ。部員は主に音楽コースの生徒たちで構成されており、特に印象的だったのは出演バンドの多彩ぶりだ。和太鼓ユニットあり、ボーカルユニットあり、ギター&キーボードのデュオあり、もちろん正統派ロックバンドありという具合いで、次々に変わるステージの雰囲気を見ているだけでも実に楽しい。そして感心したのが、どのバンド/ユニットも意外なほどしっかりしたパフォーマンスを披露していたこと。正直、高校生バンドの演奏ということで観る前はそれほど期待していなかったのだが(失礼!)、みんな「目の前にいるお客さんに見せる/聴かせる」ということをちゃんとクリアできていた。アマチュアバンドのライブは「自分たちだけで勝手に楽しんでいる」感じが前に出てしまいがちなので、これは大いに評価できるポイントだ。
年に一度の学園祭ライブにオーディエンスも大盛り上がり!
同学院のスタッフに聞いたところによると、軽音楽部には音楽コース以外の生徒も混じっているので、「みんなで楽しむことを重視している」「先輩たちは自分のワザを見せびらかして終わるのではなく、ちゃんと後輩たちに教えてあげる雰囲気ができている」とのこと。そんなムードがあるからこそ、ステージと客席が自然に一体となったライブができるのだろう。
この日のライブは、「音楽は楽しい!」という基本的なことを改めて思い出させてくれるものだった。そして、この渋谷高等学院では、技術や知識以上に大切な「何か」をしっかりと生徒たちに伝えることができているのだということも実感させられた。
1年生から3年生まで幅広く出演したこの日のメンバーたちの中で、複数のバンドを掛け持ちしながら大活躍していたのが、音楽コース・ギター専攻の門平大希くんとボーカル専攻の花澤拓巳くん。2人とも3年生で、今回が最後の出演となった。今年の「渋学祭」の実行委員長も務める門平くんは、渋谷高等学院の魅力を「プロのミュージシャンから直接いろんなことを教えてもらえるところ」と語る。卒業後は音楽系の専門学校への入学が決まっているそうだ。

トリを務めたのは、インタビューにも登場してくれた門平君(g)と花澤君(vo)率いる3年生中心バンド。高校生活最後の学園祭ライブを思う存分楽しんでいた。
一方、R&RやR&Bのルーツを感じさせる渋いボーカルを披露した花澤くんは、大学へ進学するとのこと。「生徒と先生の距離がすごく近いのが、この学校のいいところ」と話してくれた。ステージでの派手なパフォーマンスとはうって変わって、「普通の高校生」の素顔を見せてくれた2人。卒業後もそれぞれの道で大きく羽ばたいてほしい。
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