これからの音楽文化や社会の未来をひらく、情熱あふれる人たちの期待に応えうる学びの場となるために。
時代の変化の波は、大学を取り巻く環境も大きく変えています。大学も社会のニーズに柔軟に対応する教育体制を築き、それを着実に推し進めていかなければなりません。本学部では、従来の音楽教育の枠組みを変更し、演奏学科と音楽文化創造学科の2学科体制としました。音楽家としての基盤を築き上げる基礎教育と、伝統的技術や表現力を高める実践教育を行う演奏学科は、「音楽」に感性を加え、その表現に必要な演奏能力・知識・経験をすべて修得した人材の育成を目指します。それに対し音楽文化創造学科では、ミュージカルアクターや舞台技術関係者など舞台芸術の専門家、あるいは新しいデジタルテクノロジーの使い手として「音楽」を構成する技術者、さらには「音楽」をマーケットと融合させることのできる人材や、ジャズやポップスなどあるゆるジャンルの演奏が可能なプレイヤーなど、時代とともに進化する多彩な音楽シーンに対応できる人材を育てます。2つの学科には特色ある多彩なコースを用意し、「音楽文芸」や「作曲・理論」といった新しいコースも誕生しました。既存分野との関連性を大切にしつつ、教育の領域を大きく拡大。同時に、履修しやすいカリキュラムの整備や授業改革も積極的に進め、自由で実際的な教育を強力に推進する教育環境の実現を図っています。音楽に対する情熱を強く持ち、文化や社会の発展への貢献を志す多くの人たちが集う理想的な学びの場となることを願ってやみません。(名古屋芸術大学音楽学部長 堀田 秀雄)