創設から100年以上の歴史を持つ大阪音楽大学は、関西唯一の音楽専門大学であり、オペラハウスをはじめとする本格的な設備も整う音楽文化の一大拠点。伝統を重んじながら未来の音楽界をも見据えた教育方針は、多様なフィールドへの人材輩出を実現している。
そんな同校において注目すべきは、音楽創造の場にさらに踏み込むべく2016年度から新設された2つの専攻だ。1つめは商業作曲に特化した「ミュージッククリエーション専攻」で、ポイントは職業としての作曲家養成に主眼を置いていること。具体的にはCM/映画/ポピュラー/ゲームという現在のクリエイティブ・シーンに不可欠な音楽の作曲法を、各分野のエキスパートが直接伝授する。しかも、その土台としてクラシックの知識・技法を習得する授業も据えている点は音大ならではで、これが真に音楽的な作曲能力を培う。
もう一方の「ミュージックコミュニケーション専攻」は、音楽イベントなどの企画/運営、レコード制作や音楽メディアなどに従事するための完全現場指向が特徴。学生が実践の場で学ぶ機会を多く設けることで即戦力の人材を育てるという、まさに“音楽で生きていく”ことに直結したプロジェクト型の授業体系が魅力だ。