数多くのプロ・ミュージシャンを輩出している音楽専門学校、ESPミュージカルアカデミー。学生の街、高田馬場に14の校舎を構え、音楽に関わるさまざまな学科を用意することで、音楽業界で働くことを夢見る若者たちを育てている。今回は、音楽アーティスト科のベースコースについて、教務を担当する久保田和男氏に話を聞くことができた。
“ベースコースの授業は、大きくわけて基礎実技、アンサンブル、講義の3つに分かれていて、2年の在学期間の中で多くのカリキュラムをこなしていくんです”まずは、各授業について解説していこう。基礎実技は、テクニック、ベースラインの組み立て、楽曲に対するアプローチなど演奏面における基礎的な部分を学ぶ。また2フィンガー、スラップ、ピックと自分の好きな奏法を自由に選べるオープン実技もある。これについて久保田氏は“演奏力には個人差があるので、その人のレベルに合ったクラス分けを行なっています。よって、授業についていけなくなるという心配もないんですよ。また、5,6名の少人数多クラス制となっているので、講師と密なやり取りを行なうことができます”。続いてアンサンブルは、ほかの楽器コースの学生とともに、バンドとして課題曲に取り組むというものだ。久保田氏によると“バンドをやるうえで、ほかのパートに対するベーシストの立ち位置などについて学べるので、極めて実践的な授業です”とのこと。最後に講義の授業だが、音楽理論はもちろん、音楽ビジネスや楽器のメンテナンスなど、多岐にわたって触れていく。また、2年生になると特別実技という授業が増え、ひとつの音楽ジャンルに特化した授業を選ぶことが可能で、ジャズの授業ではアップライトやフレットレスについても学べるとのこと。以上、ざっと説明したが、ベースに関してはもちろんのこと、音楽全般について学べることが分かってもらえたはずだ。
また、同校の魅力のひとつとして、ホールやレコーディングスタジオなど学内設備が充実している点を挙げられる。“校内に併設しているリハーサル・スタジオは、放課後の時間帯に無料で貸し出しを行なっているんです。予約制で、バンドはもちろん個人練習の使用も可能ですよ”とは久保田氏の言葉だ。機材もしっかりと揃っているので、金銭的にあまり余裕がない学生にとってはかなりのメリットだ。
さらに、デビューサポートセクションという学生をバックアップする部署が用意されている。ここでは“オーディションの斡旋や、メジャーレコード会社・プロダクションの方を審査員に招いて、プレゼンテーション・ライヴという形で学生たちの演奏を見てもらう場を作っているんです”と話してくれた。こういった流れを経て、デビューのきっかけを掴む学生も少なくないという。プロを目指す学生たちにとってはこのうえないチャンスと言えるだろう。
テクニックを身につけるのはもちろん、音楽活動をあらゆる面からサポートしてくれる同校。こんな学校で学生生活を送れば、ベースを弾くのがもっと楽しくなるに違いない。なお、体験入学は毎月・学校説明会は毎週土曜日に行なっているので、興味のある人はぜひ参加してみてほしい。
(2008年11月 ベース・マガジン編集部)
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